Ubuntu 18.04 で WiFi ホットスポットを作成する

インターネット上に乗っている情報が今一古かったりしたので、18.04 用に集めた情報をまとめておきます。

パッケージのインストール

必要なパッケージをインストールする。Destop だと自動で入るようだが、server だと入らないようなので、手動で入れる。

sudo apt-get install wireless-tools wpasupplicant

WiFi ホットスポット情報の作成

ifconfig などで WiFi デバイス名を取得する。仮に wlan0 とする。

nmcli コマンドで WiFi ホットスポットを作成する。

sudo nmcli device wifi hotspot ifname wlan0 con-name 'hostspot' ssid 'MyHotspot' band 'bg' password 'password1234'

/etc/NetworkManager/system-connections/hotspot を編集する。以下の行を [ipv4] 以下に追加する。

address1=192.168.0.1/24,192.168.0.1

意味としてはホストアドレス、プレフィクス、デフォルトゲートウェイとなる。

DHCP サーバのインストール

isc-dhcp-server をインストールする。

sudo apt-get install isc-dhcp-server

/etc/dhcp/dhcpd.conf を編集する。接続性のみ確認したいので、とりあえず domain-name, domain-name-server をコメントアウトし、subnet を定義する。

subnet 192.168.0.0 netmask 255.255.255.0 {
        range 192.168.0.100 192.168.0.131;
}


host myhostname {
        hardware ethernet xx:xx:xx:xx:xx:xx;
        fixed-address 192.168.0.1;
}

ここでは 192.168.0.x/24 に割り当てることとした。

/etc/default/isc-dhcp-server を編集する。INTERFACES に wlan0 を追加し、DHCPDv4_CONF, DHCPDv4_PID のコメントを外す。

wlan0 を念のために落とす。

sudo nmcli con down wlan0

DHCP サーバを再起動する。

sudo systemctl stop isc-dhcp-server
sudo systemctl start isc-dhcp-server

systemctl status isc-dhcp-server を実行して起動していることを確認する。よくあるエラーは PID や config ファイルの指定がコメントされたままになっていること。

WiFi の再起動

nmcli コマンドで WiFi を再起動する。

sudo nmcli con up hotspot

これで WiFi をホストモードで起動できたはず。

sudo nmcli device wifi

とすると現在使用しているプロファイルが表示される。

/etc/rc.local への追加

次回起動時に WiFi ホットスポットが自動で起動するように /etc/rc.local に以下の行を追加する。

nmcli con up hotspot
systemctl restart isc-dhcp-server

なお、デフォルトでは rc.local は存在しないが、作成して chmod +x /etc/rc.local することで利用可能になる。

darknet(本家)を OpenCV 4.2.0 でコンパイル

既に darknet は OpenCV 4.x 用に fork されていますが、そうとは知らず OpenCV 4.2.0 でコンパイルして躓いたところのメモです。OS は x86_64 Ubuntu 18.02.3 です。なお、CUDA 10.0, cuDNN 7.5 がインストール済みになっています。

OpenCV をインストールする前に ffmpeg 関連のファイルをインストールしておきます。apt-get によるインストールで問題ありません。

OpenCV は WITH_V4L, OPENCV_GENERATE_PKGCONFIG を ON にしておきます。Cmake を使って Makefile を生成し、make -j 4 などでコンパイルは普通に行います。出来たら make install で /usr/local 以下などにインストールします。

次に darknet をコンパイルする訳ですが、実行してみればわかりますが、image_to_ipl, ipl_to_image で使用されなくなった OpenCV API を使おうとしてコンパイルが停止します。直接 cv::Mat API を使用することにして image_opencv.cpp に以下のような修正をかけました。

Mat image_to_mat(image im) {
         Mat m = Mat(im.h, im.w, CV_8UC(im.c));
         if (im.c == 1) {
                 for (int row = 0; row < im.h; ++row) {
                         uchar *dst = m.ptr(row);
                         float *src = &im.data[row * im.w];
                         for (int col = 0; col < im.w; ++col) {
                                 dst[col] = (uchar)(src[col] * 255);
                         }
                 }
         } else {
                 for (int row = 0; row < im.h; ++row) {
                         Vec3b *dst = m.ptr(row);
                         float *src = &im.data[row * im.w];
                         for (int c = 0; c < im.c; ++c) {
                                 for (int col = 0; col < im.w; ++col) {
                                         dst[col][2 - c] = (uchar)(src[c * im.h * im.w + col] * 255);
                                 }
                         }
                 }
         }
         return m;
}

 image mat_to_image(Mat mat) {
         image im = make_image(mat.cols, mat.rows, mat.channels());
         float *data = im.data;
         if (mat.channels() == 1) {
                 for (int row = 0; row < im.h; ++row) {
                         uchar *src = mat.ptr(row);
                         for (int col = 0; col < im.w; ++col) {
                                 data[row * im.w + col] = (float)(src[col] / 255.0);
                         }
                 }
         } else {
                 for (int row = 0; row < im.h; ++row) {
                         Vec3b *src = mat.ptr(row);
                         for (int c = 0; c < im.c; ++c) {
                                 for (int col = 0; col < im.w; ++col) {
                                         data[c * im.w * im.h + row * im.w + col] = (float)(src[col][2 - c] / 255.0);
                                 }
                         }
                 }
         }
         return im;
} 

更に、CV_CAP_PROP_ などと CV_ が付いているパラメータについて、CV_ を削除します。これでコンパイルが通るはず。

おまけ: Anaconda は外しておいた方がよいようです。カメラを使う場合はユーザを video グループに参加させるのを忘れずに。

numpy vs cupy 速度比較

Anaconda の numpy がいつの間にかデフォルト mkl になっていたので、改めて numpy 対 cupy 対決をしてみました。

  • numpy: 1.16.2
  • cupy: 6.0.0b
  • CPU: intel 6960X(3.0GHz)
  • GPU: TITAN-V

結果を示すと以下の様になりました。

np(1000000):0:00:16.926656 sec
sum:250000055.953125
cp(1000000):0:00:01.184336 sec
sum:250006660.0
np(100000):0:00:01.684878 sec
sum:24998295.525390625
cp(100000):0:00:00.144552 sec
sum:24996460.0
np(10000):0:00:00.175715 sec
sum:2499707.635986328
cp(10000):0:00:00.143209 sec
sum:2499635.8

1万回ループでは殆ど差異はなく、10万回以上で10倍程度の差になっています。

CPUが今となっては非力な点があり、コア数が多く、周波数が高くAVX512 が使える 9XXX 番台だともっと高い数値が期待できると思います。

ちなみに計算時間の殆どは乱数計算が占めています。複雑な並列計算はGPU圧勝という感じでした。

最後に今回のスクリプトを掲載します。

# -*- coding: utf-8 -*-
# numpy(INTEL mkl edition) vs CuPy
import numpy as np
import cupy as cp
import datetime

# initiation...
cp.cuda.set_allocator(cp.cuda.MemoryPool().malloc)

xp = None
size=100000
loop = 1000

def func(r1, r2):
    return xp.dot(r1, r2)
    
def prepare(func, size, rem, el):
    st = datetime.datetime.now()
    r1 = xp.random.rand(size).astype(np.float32)
    r2 = xp.random.rand(size).astype(np.float32)
    rem += func(r1, r2)
    el += datetime.datetime.now() - st
    return (rem, el)

def measure(amble, size, func, count):
    rem = 0.0
    el = datetime.timedelta()
    for r in range(count):
        (rem, el) = prepare(func, size, rem, el)
    print (amble + ":" + str(el) + " sec")
    print ("sum:" + str(rem))

sizes = (1000000, 100000, 10000)
engines = (('np', np), ('cp', cp))

for s in sizes:
    for e in engines:
        xp = e[1]
        amble = e[0] + "(" + str(s) + ")"
        measure(amble, s, func, loop)

cupy のメモリアロケータ(2)

前項からの続き。

set_allocator() を実行すると、どうやらメモリキャッシュが解放されるようだ。
メモリプールを使い回す設定で2回同じテストを実行したところ、
実行速度が一番速くなった。

なお、今回は初期値を一様乱数にしてある。

numpy: 0:00:00.012221 sec
cupy: 0:00:00.000184 sec
cupy(memory pool): 0:00:00.000442 sec
cupy(memory pool2): 0:00:00.000096 sec

 

BOMのワナ

ホームページの、先頭の数ページを作成した。

フォーム問い合わせで SecurImage を使おうとしたら start_session() が warning を出して止まってしまった。原因は encoding で BOM つきの UTF-8 を使っていたことにあった。

BOM は大概のエディタでは目に見えないので、エンコードを確認するしかないのだが、どうもいつも失敗している気がする。

技術ページをいくつか作ったらまた Amazon に申請してみますか。